2007年8月22日 「Powerful Music Festival」ライブレポート

出演バンドの皆さん、東放ミュージックカレッジさん、ヤマハさん、YMTさん、KORGさん、そして face to aceさん、ご協力本当にありがとうございました!! 演奏終了後のバンドの皆さん、本当にお疲れ様でした。

午前8時半、外はすでに30度近い気温。「今日も暑い一日になるなぁ。気合い入れていくぜぇ!!」と、下倉楽器のスタッフ三人で掛け声。ヤマハのドラムとマーシャルアンプのセッティングしていると、「おはようございます!!」と元気な高校生バンドが、「どういうMCをしようかなぁ」「やべー、あのフレーズできるかなぁ」などなど、それぞれの思いを胸に会場入りしました。
朝礼で、「みんな、元気ですかー!?」と聞くと、一斉に「はーい!!」とハイテンションな返事が戻り、先生のような気分になった僕は、マイクを持たずに大声で(ライブハウスなので音響がデッド!!)一日の流れと注意事項の説明をしていました。さすがに高校生ということもあり、メモを取ってしっかり聞く子もいれば、隣の子と何か相談している子もいて、「僕もこんな高校生だったのかなぁ」と心の中でくすくすと笑ってしまいました。

9時半。いよいよ、リハーサルがはじまります。持ち時間はたったの10分。「時間どおりにいくだろうか。10分でみんなのセットができるだろうか」と不安になりつつも、主催者がおどおどしてたら、みんなの調子が狂ってしまうと思い、やっぱりリハでもハイテンションに進めていきました。プロの環境の中で、初めてリハをする子が、PAオペレーターの指示にとまどってしまう場面もありましたが、みんなが頑張った成果もあり時間どおりにリハが進みました。本当にありがとう。

11時。スペシャルゲスト「face to ace」が登場。ACEさんとは、今回のライブの打ち合わせで何度か下倉楽器のほうに足を運んでもらい、いろいろ相談にのっていただきました。一発目のギターサウンドで僕はもう興奮状態。Line6のバリアックスというモデリング・ギターを、いとも簡単にあやつり、一本のギターでさまざまなサウンドを聞かせてくれました。このリハーサルで印象的だったのは(当たり前かもしれないけど)ACEさん・本田さんともに「コーラスの返しをあと1.5デシベルあげて」と指示していたことでした。正直僕なんかからしたらライブでの1.5デシベルの音量差は聞き取れない!
これはきっと、普段のレコーディングやラジオ番組の集録などでモニターをずっと意識してきた耳の訓練の成果なんでしょうね。もちろん、室内で腰を据えて音楽を聴いている時の1.5デシベルはわかるけど、大音量のライブで聞き取り、的確にモニター量を決めてしまうあたりは僕も含めて、会場にいた高校生も感動してしまったんではないでしょうか。
昼食をとり、本番まであと少し。高校生バンドのみんなはとてもリラックスしてる感じでした。学校でもライブをこなしているから慣れているのかな。 みんなに呼び集めてもらったオーディエンスの方を続々と入場。さあ、いよいよ本番だ。
午後12時50分。下倉スタッフとYMTのドラマーによる、オープニング・アクトで開幕。ライブ風景とともに各バンドのパフォーマンスをチェック!!

オープニング・アクト 下倉バンド

下倉スタッフで一発目から盛り上げるためにやろうと思い、急きょバンドを結成。会場の後ろのほうにいた観客を前に誘導し、パンクな曲でみんなのテンションを一気に持ち上げ、
「今日このPowerful Music Festival、みんな、騒いで、盛り上がって、(ロックを)愛し合っていこうぜぇ!!」
と、バンドリーダーが叫んでいました。。。。。

No.1 MA☆MA 朋優学院

「私たち、ちょっと珍しい6人バンド。ノリノリな曲ばかりなので、どんどんのっちゃってください!!」
今回のライブでは、最多人数で三年生のMA☆MAは、なんと6人。4ピースでは、なかなか出せない音圧にびっくり。オリジナル1曲をふくめ、全4曲を披露。このオリジナル曲がまた個性的なこと。芯のあるドラムに引っ張られ、ほかのメンバーが安心して演奏しているように見えました。肝心のMCはというと、笑いをとりながら観客を盛り上げてくれました。高校を卒業しても、楽器はやめないでね。Thank you !!

No.2 ラ・ムシカ 中央大学杉並高校

「中央大学杉並高校の1年生 4ピースバンドです。頑張りますのでみなさん盛り上がってください!!」
今回のライブでは、最年少の一年生のラ・ムシカは、パンキッシュな曲をふくめ4曲を披露。実はこのバンド、本番の約一週間前に出演が決まったばかりでした。急にお願いをしてごめんね。でも、一年生ならではの勢いのある演奏と、ドラマーのヘッドバッキングに僕はダンスせずにはいられませんでした。MCはまだ経験不足な感じが初々しかったですよ。
次回もぜひ出演してね!! Thank you !!

No.3 れっどほっとなちりぺっぱ 東海大学付属高輪台高校

「レッチリのコピーバンドです!!」
ついに出番が来た!! ファンキーバンド!! レッチリのコピバンはいくつも見てきたけど、このバンドは一味違うぜぃ。まずはじめに、ドラマー。この子は何と本業はギタリスト!!、にもかかわらず、安定したリズムと小手先の効いたドラミングに僕は、「すげー、最高!!」とジャンプしまくりでした。存在感たっぷりの図太いベースサウンド(しっかり前に出てアピールしていたのがGOOD!!)、ドラマーとアイコンタクトを時折とっていたギタリスト、程よくだるい感じの(笑)ボーカリスト、さらにパワーアップしてくれよ!! Thank you !!

No.4 Little Frank 朋優学院

「S/M/Lサイズの愉快な仲間たちが繰り広げる、雑食性にあふれたリトルフランクワールドを、どうぞご堪能ください!!」
個性的なボーカル率いる(笑)リトルフランクは、MCでも強烈なインパクトを出していました!! 長身で、安定したプレイをしていたベーシストとギタリストは、たまに発言するボーカルのMCにたじたじ。その後ろで、ドラマーが常時、笑っていたのを僕は見逃してませんよ!!(笑) キーボードも演奏する女性ギタリストはストラトならではのパンチの効いたドライブサウンドを出していました。
このバンドのバラードを聞いてみたいなぁ。 Thank you !!

No.5 チュッパチャップス 東海大学付属高輪台高校

「新宿で完熟・・・・・・2007、夏」
このライブでは唯一の3ピースバンド。女子三人でどんなサウンドを聴かせてくれるのか、とても楽しみにしていました。実は、学校で他校との合同練習時にも見ていたので、実力はだいたい分かっていましたが、このバンド、成長しています!! リーダーでもあるベース・ボーカルは、「歌を心から愛しています。」という思いを、会場の奥まで澄んだ声で響かせ、観客を魅了していました。ギタリストとドラマーともにリズムが安定し、「余裕」さえ感じました。次回もまた、笑顔で楽しませてくれよ!! Thank you !!

No.6 キャシー&キャロル 成城学園高校

「できたてホヤホヤ!!結成して3か月!世田谷区から来ました。今日が初めてのライブです。かなり緊張していますがよろしくお願いします。」
結成して3か月!? 全然そう見えないくらい、安定したパフォーマンスでしたよ。このバンド、唯一の男子のドラマーは、素晴らしいドラミングとリズムキープで鳥肌が立ちました。ギターとベースがそのドラムに乗り、みんなが安心して演奏していたのがGOODでした。ギタリストは、ACEの大ファンで、本番までの打ち合わせの時もハイテンションでした(笑)。この後の、「face to ace」のライブでは盛り上がってくれたかな? 元気にロックだぜ!! Thank you !!

No.7 飛蝗マン(バッタマン) 東放ミュージックカレッジ

「このライブのために、参加していただきました。TMC在学生によるライブパフォーマンスを楽しんでください!!」
さすが専門学生、プロを目指すために勉強している、そんな思いが伝わってきました。ドラマーは華奢な体からはじき出されるパワフルなドラミング、曲を引き立てるSEなどを操るキーボディスト、グルーヴ感たっぷりで時折見せる小技が効いていたベーシスト、極上のディストーションサウンドにサステインを効かせたフレーズが印象的なギタリスト、力強さの中に繊細な一面を見せたボーカリスト、とても素敵でした。これからもROCKだぜ!! Thank you !!

No.8 CONATAS 中央大学杉並高校

「高校生最後の夏・・・・・がんばります!!」
先ほどの、ラ・ムシカと同様に急きょ出演が決まったCONATAS。さすが三年生ということもあり、演奏面もパフォーマンスも安定していました。ボーカルにディストーションを効かせた曲があったり、MCで笑いをとったり、見ていて楽しかった!! バンドのキメ・フレーズも、リズムキープも全員で合わせていたのが素晴らしかったです。演奏中もみんな笑顔で楽しくライブしていましたね。それができるのはきっと、練習の仕方やメンバー間の絆が後押ししてるんだろうね。卒業しても、この日のこと、忘れないでね。 Thank you !!

No.8 アジフライ 朋優学院

「ビークルのコピーバンドですが、あまりそまり過ぎずに自分たちの色を出していきたいです!!」
大丈夫、君たちの色、僕には見えたよ。どんな色かって?赤でしょ?だって、演奏レベルも高いし、なんたって情熱が伝わってきた!!会場の流れをよんでMCをスムーズに進めてたし、一人ひとりが自分のパートに集中してミスも少なく演奏してたし。でもね、ちょっと残念だったのは、「綺麗過ぎ」たことかな。練習するときは、逆にラフな感じで合わせると、もっと脂の乗った「アジフライ」が出来上がるはずだよ。 Let’s TRY !! Thank you !!

No.9 Mental☆motor 東海大学付属高輪台高校

「がんばります!!」
バンドのコメントを一言で済ませる潔さに、僕はいろんな期待をしました。立て続けにライブをしてきて観客の疲れがあるにもかかわらずラストに、スーパーパンクバンド!!会場の熱気が一気にヒートアップし、ジャンプするわ、頭振るわでテンションがレッドゾーンに。そんな姿に、このバンドはきっと勇気をもらったのでしょう。2~3分の曲を8曲も演奏し、若さゆえのパワフルさに感動しました。安定したドラムに、これどもかっていうくらいのダウンピッキング。レベル高いですよ、これは。勢いと元気をくれてありがとう!! Thank you !!

最後に、ACEさんの貴重な一言をそえて、ライブレポートをしめます。

「ライブとは、観客に自分たちの何かを伝えること。どんなにテクニックがあっても、気持ちが伝わらなければ意味がない。そのことを頭に入れて、今後も楽しくバンド練習、ライブをしていこう!!」

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